患者・家族と医師の間を仲介する医療コーディネーター

インフォームドコンセントを補います

今日の医療は、主治医が患者に対して治療法などの説明を行って、患者がその内容を理解したうえで自発的に検査や治療などの医療行為を選択する、いわゆる「インフォームドコンセント」を原則としています。

しかし、「副作用や治療に付随するリスクは全て事前に伝えておかないと、後々大変なことになる」と必要以上に情報を提供しようとする医師も少なくないため、主治医は「十分な説明」と判断していても、患者がその内容を正確に理解できるかどうかの保障はありません。

また、「主治医に対して、知識の少ない患者の立場でこんなことをいっては機嫌を損ねるのではないか?」という不安から、疑問を抑えてしまう患者や家族もたくさんいます。

がん治療のように、治療方法の選択肢が広がってくると、患者・家族の思いは揺れやすくなりますし、必ず完治する病気でもないため主治医への不信も募りやすくなります。

インフォームドコンセントに関して大切なことは、主治医の治療法や手術の定時に患者や家族が納得できるように、コミュニケーションを円滑に行うことです。

そこで患者・家族と医師の間を看護師の資格を持って仲介し、アドバイスを行うのが、「医療コーディネーター」の役割となります。重要なのは双方の架け橋となることであり、患者の代弁者として主治医と対応するものではありません。

日本医療コーディネーター協会では、基礎講座・養成講座を設けることにより、認定資格を確立しています。資格を得た看護師の多くは医療機関で働きながら、自分自身のネットワークを活かしてフリーランスの形で医療コーディネーターの仕事を行っている人が大半です。