離職年数と希望診療科目にあわせたネット学習システム

看護師に質問できる「メンター機能」

ブランクのある看護師さんの再就職を支援するための一環として、全国の医療機関では専用の復職支援セミナーを開催したり、都道府県のナースバンク事業として研修などが行われていますが、対面式の集合研修のため、日時の都合がつかなかったり、参加人数の制限で募集にもれてしまうこともあります。

また復職希望者からは「自分の好きな時間や空き時間を活用して、看護知識・技術を学習したい」というニーズもあります。そこで注目されているのが、インターネット端末を利用して看護の専門知識・技術を勉強できる「e-learning(eラーニング)」による研修です。

看護師さんを対象としたeラーニングには様々なタイプがありますが、ここでは大阪府立大学が再就職支援を目的に開発したeラーニングによる研修システムを例として紹介したいと思います。

同研修システムの最大の特徴は、潜在看護師の離職年数と復職を希望する診療科に対応したコンテンツを提供できるという点です。学習内容は約2,000項目が用意されており、予め設定された具体的な患者さんに対する看護過程(基礎、成人、小児・母性、老年、精神、地域、在宅、産業)を学習する事例教材と、関連する知識・技術、国家試験の過去問題を学習できるようになっています。

数年間のブランクがある場合、その間に進歩した最新の看護業務の内容を知ることが重要になりますが、その専門的知識を効率よく独学で勉強することは簡単ではありません。そこで研修システムでは、自分で学習教材を選ぶだけでなく、離職年数、経験済み診療科、離職時の診療科、復職希望先の施設および診療科、希望学習パターンを予め入力することで、必要な学習教材を自動的に選択してくれる「推奨」機能が搭載されています。

入力内容の最後の項目である「希望学習パターン」は、①すぐに復職したいので、復職希望診療科の最新知識・技術だけを学びたい、②条件が整えば復職したいので、希望診療科目の全部の知識・技術を勉強したい、③離職年数や診療科目に関係ない、全部の知識・技術を勉強したい…の3つに分類されており、自身の職場復帰プランにあわせて、効率よく学習できるように最適のコンテンツが推奨される仕組みになっています。

同研修システムを利用した方からは、「看護技術を映像で学ぶことにより、視覚的・聴覚的に理解しやすくて良かった」「書籍などの学習媒体に比べて、WEBは学習効果が高いと思う」「自分にピッタリの教材が用意されていた」などの好意的な評価が多く聞かれました。