年間休日が120日以上の施設や国公立病院がお勧め

時間外の研修や残業が多い施設は大変です

仕事とプライベートをしっかり両立できる職場かどうかを判断するためには、年間の休日が120日以上確保できるか、有給休暇の消化率が公称で80%以上あるかどうかが、一つの目安になります。これ以下の水準の場合、慢性的な人手不足により、一人当たりの負担が重かったり、常にいっぱいの状態で稼動しているため、誰かが病気になったりすると、残った誰かが休日を返上しなければならないなど、何らかの事情があると考えられます。

また入退院が多く、常にあわただしい病棟または施設も、プライベートな時間を十分に確保することは困難といえるでしょう。例えば、三次時救急指定病院などでは、24時間患者さんを受け入れるため、救急入院の手続きなどで業務量が増えがちで、残業が多い職場の筆頭といえます。

大学病院も残業が多いことに加え、病院の目的が症例の研究にあるため、医療者に対する任意の研修や勉強会が多く、しかもそれらの殆どは勤務時間外に行われます。さらに、各種の委員会の活動も活発ですので、勤務後にプライベートの時間を確保するのは難しいかもしれません。

逆にプライベートの時間が確保しやすい施設の代表は、国立病院機構、県立、市立病院などの国公立病院です。これらは公の機関ですので、第三者機関の評価を受けていて、勤務規定を遵守することが求められます。したがって、残業時間や休日もほぼ規定通りに取得することが出来ますし、突発的な残業や時間外の研修でプライベートな時間が不足するということはないといえるでしょう。

ほかに、世間一般のお休みのある土曜・日曜にしっかりと休みたい、あるいは日勤のみで、定時に業務が終わるところを希望するのであれば、病院の外来や透析クリニック、デイサービスや訪問看護ステーションなどの施設がピッタリでしょう。

また、正職員にこだわらないのであれば、パートや派遣という勤務形態で日勤だけ働くという方法もあります。あるいは、「日中はプライベートの時間をしっかりと確保したい」というのであれば、夜勤専従という働き方もあります。これなら、日中は学校に通ったり、資格試験の勉強に当てたり、自由に時間を使うことができます。

ただし、夜勤専従の場合、多少仮眠ができる環境にあると日中の活動がグッと楽になるので、勤務中に2時間程度の仮眠を確保できるかどうかをチェックしましょう。精神科は夜間の緊急入院や急変が殆どないので、夜勤専従の勤務先として人気があります。