最低3時間からの勤務形態と院内保育所による育児支援

ナースが働きやすい環境

東埼玉総合病院では、2004年の電子カルテの導入や病院の急性期化のため、それまでのアットホームな環境からの変化が余儀なくされた結果、2006年には看護師の退職率が17%にも上ったそうです。

これをきっかけとして、「もっと働きやすい環境をつくりたい」という思いから、まずは子育て支援の整備を進めました。これは看護師の出産率は高く、東埼玉総合病院でも高校生以下の子供がいる割合は約半分にものぼったため、効果が出るのではと考えたからです。

具体的には、就学前の幼児を対象とした24時間体制の院内保育所を併設しました。夜明けの延長保育や、勉強会などの勤務外のとき、休日中でもOKな休日預かりも実施してサポートしています。

また、小さいお子さんは突然の発熱や風邪はつきものです。そこで、看護師さんが休みをとらなければならない状態に備えて「リリーフ制度」を導入し、人員の足りなくなる部署に他科からお手伝いの人員を出すことになっています。

採用においては個人の生活スタイルを尊重した制度を導入しており、その代表的なものとしては、1日3時間以上の勤務で希望の就労時間が選べる短時間勤務と、夜勤専従、フレックスタイムがあります。

さらに「ライフコース」といって、子供が小さいときには常勤と夜勤のミックス、就学後は子供を学校に送り出してから午後2時までのパート勤務、小学校を卒業したら常勤に戻るなど、柔軟な勤務体制も導入されています。