「超短時間勤務制度」を導入した医療法人シオン

看護師の資格を持ちつつも、出産や子育て、親の介護の関係で現場復帰を果たしていない方は全国に55万人いるといわれています。医療現場での人手不足が深刻な問題となっている昨今、全国の病院や自治体では「潜在看護師」の再就業のバックアップに力を入れていますが、採用条件となる勤務時間がネックとなる場合も少なくありません。

そんな中、札幌市でシオン山鼻病院(内科)とシオン山鼻北病院(消化器科ほか)を経営する「医療法人シオン」では、夜間や早朝などの入院患者のケアが手薄になる時間帯の人手不足の解決策として、1ヶ月に1時間だけの勤務も認めてパート看護師として採用する「超短時間勤務制度」を新たに導入しました。

従来、看護師の確保を目的として勤務時間や労働日数を短縮する事例は多くみられましたが、今回のように採用条件となる勤務時間を「月1時間~」とした例は初めてとのこと。

数年のブランクが生じているために復職のきっかけがつかめない方でも、この制度ならば最初は1時間~で働き始め、仕事にも慣れてきたら、勤務時間も増やすこともできます。時給は900~1400円となっており、院内保育所がありますので、小さいお子さんを預けながらの勤務も可能となっています。

この「超短時間勤務制度」は2009年11月に導入されたばかりです。病院が期待するように、短時間で出勤日数も極端に少ない条件で求職者が増えるならば、潜在看護師の掘り起こしに繋がる有力な方法として、全国の病院でも採用されるのではないでしょうか?