移植コーディネーターは臓器提供者と患者を結ぶ唯一の存在

2009年に臓器移植法の改正されました

2009年7月、①「脳死も人の死に含まれる」②「本人の生前拒否がなく家族が承諾すれば、臓器の提供は可能」③「臓器の提供可能年齢に年齢制限を設けない」の3つをを主な改正点として、「臓器移植法」が12年ぶりに改正されました。

移植コーディネーターは、臓器の提供者(ドナー)側と臓器の移植患者(レシピエント)側を結ぶ唯一の存在であり、その役割から「ドナーコーディネーター」と「レシピエントコーディネーター」に大別されます。

ドナーコーディネーターは、ドナーからの臓器提供の調整や臓器移植に関する啓蒙活動を行う役割を担っており、社団法人「日本臓器移植ネットワーク」に所属する20人と、同ネットワークから委託された都道府県コーディネーター約50人からなっています(改正法の施行に合わせて、10人増員予定)。

一方、レシピエントコーディネーターは臓器の移植を待つレシピエントやその家族のケアを担当しており、移植手術を行なう病院に所属している院内移植コーディネーターです。
主に移植医や看護師がその役割を担っており、北里大学病院をはじめ、臓器・組織提供や移植にかかわるコーディネーター業務のほとんど全てを看護師が担っている病院も少なくありません。

チーム医療として行う移植医療には多くのスタッフが関わるため、その調整役が欠かせません。患者さんと接する機会が一番多く、患者さんやご家族の気持ちがわかる看護師がコーディネーターに適任と考える病院が多いためです。

これまでの臓器移植の状況から、コーディネーターの数は多くありませんでしたが、2010年7月に試行される改正法で状況は大きく変わるかもしれません。

それぞれの養成研修は日本移植コーディネーター協議会の行う「総合研修会」、日本看護協会の行う「臓器移植コーディネーター養成研修」などがありますので、興味のある方はホームページでご確認ください。