施設により待遇の差が大きい民間、安定している国公立病院

給与の金額だけでなく休日や厚生施設もチェック

大手の求人サイトが行ったアンケートでは、看護師さんの転職理由の第1位に「もっといい待遇を求めて」が挙げられていました。待遇=給与などの額面だけに目が行ってしまいそうですが、転職をする際には、休日・休暇や福利厚生なども含めた広い視野から待遇を比較検討してみるのも重要なポイントです。

例えば、国公立病院の初年度の有給休暇は20日ですが、民間病院でこれだけの休暇が取得できるところはどれくらいあるでしょうか? また、国公立病院の多くは保育園や量が完備され、退職金も整備されています。

さらに、研修制度も充実した内容のものが多く、入職後に勉強にかける金銭的な負担が少なくてすみます。小さいお子さんがいる場合、保育量や保育園の送迎などの負担も考慮する必要があります。こうしたことを金額に換算し、1年間を通して見てみるとその違いは決して小さくないでしょう。

一方、民間病院の場合は、経営状態の良し悪しで待遇には大きな差が生じます。個人経営の病院の中には、院長や看護部長の個人的な意見に左右されたり、契約内容がキチンと守られていないところも残念ながら存在しています。

グループ病院などは、母体が大きいので、福利厚生が充実しているところも多いですが、中には利益重視で人件費を圧縮しているところもありますので、ブランドに惑わされず、ご自身の面接時にしっかりと確認するようにしましょう。

なお、民間に比べて中途採用枠が少ないため、人の入れ替わりがあまりない国公立病院には、独特の風土が生まれやすく、そのギャップに戸惑う方も多くいらっしゃいます。

特に前の職場が民間であった場合、実際に働いてみると、職場の古い体質や習慣が根付いていて、自分の目指していた看護を実現するまでに非常に苦労をしたとの声も聞かれます。病院見学の際に職場の様子をチェックしたり、気になることは面接時に看護部長にしっかり聞いておきましょう。