泌尿器科医とともに質の高い検査を行う排尿機能検査士
神経因性膀胱の患者を主な対象として行われてきた排尿機能検査ですが、近年は尿失禁や下部尿路閉塞疾患などの患者にも行われるようになり、その重要性は増しています。
検査には尿流測定をはじめ、膀胱や尿道の内圧測定、尿漏出圧測定、括約筋筋電図などさまざまなものがありますが、従来は泌尿器科医が診療から検査、結果の判読、患者への説明、後片付けにいたるまで、全て一人で行うという極めて非効率な状態が当たり前となっていました。
この状況を改善するため、排尿検査の知識と技術に優れた人材を育成し、泌尿器科医とともに質の高い医療を提供する目的で始められた認定制度が、日本泌尿器科学会が認定する専門資格「排尿機能検査士」です。
応募資格は、看護師(准看護師を含む)、保健師、臨床検査技師、診療放射線技師などの医療に関する資格を有すること、排尿機能検査に関わる活動実績があること(50例以上の症例に携わったことを証明する活動実績書が必要)、日本泌尿器科学会専門医の推薦状、指定する講習会への参加などが必要となります。
申請に基づき書類審査が行われ、認定されます。5年ごとに更新があり、所定の講習会などに参加して単位を取得することが更新の条件となります。