急性期よりも慢性期、病床数が300床以下の施設が一つの目安

施設の見学は必ず行うようにしましょう

"アットホームな職場"を看護の世界に当てはめて言い換えるならば、業務を協力し合える、上下関係を気にせずにコミュニケーションが活発に行われている、先輩看護師が後輩のケアをしっかり行ってくれる、など風通しがよく働きやすい職場環境であるといえるでしょう。看護師に限らず、組織に身を置いている方の多くの方が、このような職場で働きたいと考えていると思います。

しかし、忙しい職場、特に残業が多いと、そこで働く人は心の余裕を失いがちになり、ひたすら作業に追われ、自分だけの仕事で手一杯になってしまいます。その結果、同僚を気遣ったり、後輩を丁寧に指導するところまでは気が回らなくなります。つまりアットホームの度合いは、職場によって多少の差はあるものの、残業時間や忙しさに反比例しているのです。

したがって、アットホームな職場環境で働きたいと考えている看護師さんは、基本的には急性期よりも慢性期の方が、急変や突発的な対応が少ない分、ゆったりとした気持ちで仕事ができるでしょう。

また、大規模病院になると職員の数も多くなり、人間関係は希薄になりがちな傾向にあります。ですから、アットホームさが維持できる一つの目安としては、病床数が300床以下の施設規模を頭に入れておくとよいでしょう。

アットホームな雰囲気かどうかは、実際に働いてみないとわからないことが多いかもしれませんが、入職前に病院見学をさせてもらい、ナースステーションの様子や病棟での患者さんと看護師のやり取りをチェックすると、ある程度は判断できます。

また、看護師に特化した人材紹介会社は、コンサルタントが病院やクリニックに足を運んで、看護部長などと面談を行ったうえで、自社で紹介を行っていますので、これらのサービスを活用するのもよいでしょう。

中小規模の病院では看護部長の考えや目指す看護のスタイルが、現場に反映されやすくなっています。すなわち、看護部長のキャラで職場の雰囲気は大きく変わるといっても過言ではないのです。

どんな看護部長であるかを事前に知るには、病院の看護部のホームページをチェックしたり、転職合同説明会などで実際に会ってみて、その人となりや看護感に自分が共感できるかを確認してみると入職後のミスマッチを避けることができるはずです。